Kiss 1

『一日一回キスをしよう』
ただ触れるだけの優しいキスを。

冗談半分で決めた、二人だけの秘密の約束。
実行しはじめて早二ヶ月。

昨日は3回キスをした。
君が任務で留守にした分に昨日の分も合わせて。

今日は1回キスをする。
今日も二人で過ごせる幸福に喜びと感謝をこめて。

一日一日、心に幸せが降り積もる。

明日も絶対キスをしようね。
互いの心に溢れるぬくもりをともに分かち合うために。

『一日一回キスをしよう』
ただ触れるだけの優しいキスを。

冗談半分で決めた、二人だけの秘密の約束。

———- ねぇヨザック、今日は何回?

Kiss 2

地球に戻されて三日を過ごし、再び眞魔国に流されて来てみれば、返ってきた数字は20回。
そんなに時差があったのかと今更ながらに実感し、僕は彼の口づけを受け入れる。

1回、2回、3回・・・

彼の存在を唇で感じる。

4回、5回、6回・・・

繰り返される優しいキスがなんだかとてもくすぐったい。

7回、8回、9回・・・

ただ触れるだけの優しいキスが啄むものへと姿を変えた。

次で10回目。ここではんぶ・・・

「ん・・・・・・っ」

いきなり舌をさし入れられて、僕の鼓動が跳ねあがる。

あげようとした抗議の声は彼に全て吸われてしまい、かわりに隙間なく熱を与えられた。
まるで、離れていた時間を埋めるかのように。

彼の起こす波が激しさを増す中、意識が飛びそうになるのを戒めるかのように痛みとともに所有の印が刻まれた。
まるで、離されていた時間を恨むかのように。

そうして二人で朝陽を浴びるまで、僕達はたくさんのキスを交わした。

だけど。

その朝なにげなく交わした会話の中で、本当の数字を僕は知った。

ズルして多く言うなんて、もう今日から6日キスはおあずけ。
たしなめるようにそう言うと、彼が快晴の瞳を曇らせた。

あんまりその顔が可愛いから、僕は彼の唇にキスの雨を降らせる。
案の定、口元を押さえて疑問符だらけで驚く彼に、僕は笑顔で教えてあげた。

「あのねヨザック、僕からのキスはカウントされないんだよ」


クゥ~、猊下ぁ~!!
この健ちゃんの最後のセリフにノックアウトされました。えぇ、もぅ、惚れ直しました。
健ちゃんがどの位置からヨザにキスするか……、この文章から私が受け取ったイメージは
「子犬(健ちゃん)が帰ってきた親(ヨザ)の口元で餌を強請るような感じ」と「二人が花弁の一つとなって花に埋もれる感じ」
お気に召していただけたようでこちらこそ嬉しいです。えりすさん、ありがとうございました!!

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